こんにちは!スバルグラフィックのMIYUです🌷
連載シリーズ【PP加工の落とし穴と解決策】では、これまで2回にわたり、PP加工で色が濃くなる科学的な理由「濡れ色現象」について解説してきました。 これまでの2回の検証はコート紙で行いましたが、今回は質感が変わると結果がどのように変化するかを調べるため、マット系(ニューVマット)と塗工紙ラフタイプ(b7トラネクスト)でもテストを行いました😎
今回の検証で、用紙の種類に関わらず、すべての紙種において「中間調のドットゲイン」が共通して大きく変動しました😎
用紙による差はそれほど大きくない一方で、全体として明度(L*値)が低下し、色が一段階「暗く」沈む傾向が顕著に現れました。なかでもブラック(K)は暗く沈み込む傾向が最も強く、これが全体のコントラストを強め、仕上がりを重厚に見せています⚒️
あわせて、数値上でも赤み(a値)と黄み(b値)が劇的に上昇する傾向が確認されました。用紙にかかわらず「全体的に暗く沈み、黄みと赤みが強くなる」という事が証明されました🌷
| 用紙 | 色 | L* | a* | b* | ドットゲイン |
| コート紙 (OKトップコート) |
C | 減 | やや減 | やや減 | 大幅増 |
| M | 減 | 大幅増 | ほぼ変化無 | 大幅増 | |
| Y | ほぼ変化無 | やや減 | 大幅増 | 大幅増 | |
| K | 大幅減 | ほぼ変化無 | ほぼ変化無 | 大幅増 | |
| マット紙 (ニューVマット) |
C | 減 | やや減 | やや減 | 大幅増 |
| M | 減 | 大幅増 | ほぼ変化無 | 大幅増 | |
| Y | ほぼ変化無 | やや減 | 大幅増 | 大幅増 | |
| K | 大幅減 | ほぼ変化無 | ほぼ変化無 | 大幅増 | |
| 塗工紙ラフ (b7トラネクスト) |
C | 減 | やや減 | やや減 | 大幅増 |
| M | 減 | 大幅増 | ほぼ変化無 | 大幅増 | |
| Y | ほぼ変化無 | ほぼ変化無 | 大幅増 | 大幅増 | |
| K | 減 | ほぼ変化無 | ほぼ変化無 | 大幅増 |
今回の検証により、紙の種類を問わず「PP加工をすると、赤み(a*値)は強烈に増す」という法則が裏付けられました。 これは特定のインキや機械の問題ではなく、光の屈折率と吸収のメカニズムが生み出す、避けて通れない現象です⚒️
では、この避けられない変化を、プロはどのようにコントロールしているのでしょうか。次回は、狙い通りの色に着地させるための「逆算の技術」についてお伝えします🌷
➡ 第1回:PP加工で色が濃くなるのはなぜ?網点の太りと視覚の不思議
➡ 第2回:なぜ?PP加工で色が濃く見えるヒミツ。科学でわかる「濡れ色」の仕組み
➡ 第1回:光沢加工ってどれがいいの?PP貼りを中心に、代表的な3つの技法
➡ 第2回:後加工で失敗しない!PPフィルムの種類と使い分けの基本ガイド
➡ 第3回:両面PP加工の落とし穴?光沢加工のコスト・納期・用紙のクセ
➡ 第4回:失敗しない光沢加工!PPフィルムは紙より小さい?
➡ 第5回:PP貼りだけじゃない?光沢+αの表面加工を組み合わせて印象アップ