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第2回:なぜ?PP加工で色が濃く見えるヒミツ。科学でわかる「濡れ色」の仕組み

こんにちは!スバルグラフィック直販課のMIYUです🌷

連載シリーズ【PP加工の落とし穴と解決策】の第2回です!

前回、PP加工によってドットの物理的な形は変わらないのに、マゼンタの測定値が約12%も跳ね上がるという検証結果になりました。

第2回では、なぜ網点が太っていないのに色が濃く見えるのか、その正体である「濡れ色(Wetting color)現象」について、資料に基づいた科学的な視点でじっくり解説していきます😎

 

平滑化と屈折率
本来の色を呼び覚ます「濡れ色」の科学

印刷物の色の濃さはインキによる「光の吸収量」によって決まります!

PP加工でインキ表面の微細な凹凸が樹脂に覆われて平滑になることで、白っぽさの原因となる乱反射が劇的に抑えられます。

さらに、空気とインキの屈折率の差を近い数値の樹脂が埋める屈折率の整合によって、光がインキ層の奥深くまでストレートに届いて吸収量が増加するため、水に濡れた石のようにインキ本来の鮮やかな色が深く濃く引き出されるようになります

濡れ色イメージ

なぜマゼンタはこれほど強く強調されるのか。
顔料が持つ分光吸収特性による影響

今回の検証でとっても興味深いデータが取れました!

PP加工を施すと、色の鮮やかさを表す数値のうち、プラスになるほど赤みが強くなる「a値」とプラスになるほど黄みが強くなる「b値」が、どちらも「およそ10ポイント」ほど一気に上昇することが確認できたのです😳

よくお客様から「PPを貼ると肌の色が赤っぽくなってしまう…」というご相談をいただくのですが、今回の数値結果からも、その「赤ら顔」現象の裏付けがしっかり取れました😎

でもここで、ちょっと不思議だと思いませんか?

データではイエロー(黄み)も同じくらい強くなっているのに、どうして私たちの目には「赤み」ばかりが強調されて見えてしまうのでしょうか?

実はこれ「人間の目の特性」で、赤色の変化に対してとっても敏感にできています。そのため、たとえ赤と黄が同じくらい増えたとしても、赤みの増加をキャッチして「うわっ、赤くなった!」と強く印象に残してしまうのです👀

物理的な数値だけでなく、私たちの「見え方」のクセも知っておくと、印刷物の仕上がり予測がもっと楽しくなります🎶

Lab値

※Lab値とは、明るさ(L)と色味(a/b)を数値化し、機器を問わず「人が感じる色」を正確に伝えるための世界共通の値です。

第1回、第2回はコート紙で検証しましたが、
第3回では、マット紙とラフ系の紙でどのような変化がでるかを検証します!
次回もお楽しみに〜 💌 

連載【PP加工の落とし穴と解決策】の他記事はこちら 

➡ 第1回:PP加工で色が濃くなるのはなぜ?網点の太りと視覚の不思議
➡ 第2回:なぜ?PP加工で色が濃く見えるヒミツ。科学でわかる「濡れ色」の仕組み
➡ 第3回:紙質が変わっても起きる「色の変化」
➡ 第4回:PP加工で色が変わるのは、数値で予測して防げる
➡ 第5回:PP後の色を予測する!誰でもできるプロファイル変換術

関連記事 光沢加工についての記事です

➡ 第1回:光沢加工ってどれがいいの?PP貼りを中心に、代表的な3つの技法
➡ 第2回:後加工で失敗しない!PPフィルムの種類と使い分けの基本ガイド
➡ 第3回:両面PP加工の落とし穴?光沢加工のコスト・納期・用紙のクセ
➡ 第4回:失敗しない光沢加工!PPフィルムは紙より小さい?
➡ 第5回:PP貼りだけじゃない?光沢+αの表面加工を組み合わせて印象アップ