こんにちは!スバルグラフィック直販課のMIYUです😊
ユポの魅力を3回にわたってご紹介してきましたが……
「ユポって、パンフレットや冊子にも使えるの?」
「製本でうまく仕上がるのか不安…」
そんな声、実はたくさんいただいています👀✨
今回は、当社でもよくご依頼をいただく「ユポ冊子」について、
失敗しないための加工・製本のポイントを、実例つきでやさしく解説します!
ユポはとってもタフで便利な素材ですが、普通の紙とは違うクセがあり、
そのままの感覚で進めると、折れない・閉じない・くっつかない…など、
思わぬトラブルに直結することも⚠️
でも大丈夫!
この記事を読めば、「ユポを使った冊子」の作り方がわかりますよ📘✨
はい、できます。しっかりした設計と加工ノウハウがあれば、中綴じも無線綴じもOKなんです!
ただし、普通のコート紙やマット紙と同じ感覚では絶対にNG⚠️。
印刷・折り・綴じ、それぞれに素材特有のクセと制限があります。
特に相性がいいのは、ユポシリーズの中でも
”ニューユポFGS”
ユポシリーズの中でも、実はこの子が一番の万能タイプ✨
本文用としてもピッタリで、鉛筆でしっかり書ける筆記性の高さは、
アンケートや申込用紙付きの冊子などにも大活躍!
しかもそれだけじゃありません。
ニューユポFGSのストロングポイントは他にもたくさんあるんです👇
✅ 厚みのバリエーションが豊富!
用途 | 厚み | 一般紙換算 |
本文用 | 0.06mm〜0.15mm | コート紙の70kg〜160kg相当 |
表紙用 | 0.2mm〜0.3mm | アートポストの180kg〜240kg相当 |
他のユポシリーズではここまでのラインナップはなく、
ニューユポFGSだけの強みといえます💪
✅ UVオフセット印刷とベストマッチ!
ニューユポFGSはUVオフセット印刷との相性がバツグン!✨
👉 実際にスバルグラフィックでは、ユポ冊子のほぼ全案件を
「ニューユポFGS × UVオフセット印刷」で対応してるよ!
ユポでパンフレットや冊子をつくるとき、
印刷だけうまくいっても、製本で“失敗続出”なんてことが本当に多いんです…!
とくにこれから紹介する3つのポイント。
このどちらかを間違えるだけで、仕上がりが波打つ、ページが開かない、糊が剥がれるなど、プロでも泣きたくなるようなトラブルに直結します。
でも、逆に言えば——
この3点さえきちんと押さえれば、ユポでも美しく、タフで、機能的な冊子がつくれます✨
ではさっそく、その“最重要3大ポイント”、見ていきましょう!👇
ここが一番の落とし穴です!
印刷業界では、「紙のサイズ表記」で流れ目(紙の繊維の方向)を判断するのが常識です。
これは印刷現場では昔からの“暗黙の了解”であり、製品ラベルにもこのルールで記載されています。
ユポ(例:ニューユポFGS)のラベルにも「788×1091」と表記されていますが……
💥 これは「ヨコ目」=長辺から目が流れて短辺と垂直の流れ目状態です。
つまり、一般紙でいう「タテ目」と思って使うと、完全に逆目になってしまうのです。
📌 ユポには一般紙でいう「タテ目(T目)」のラインナップが存在しません!
👉 「ヨコ目(Y目)」=1091mm長辺から目が流れる状態、この1種類のみです。
例えば、下記のような用紙表記でも:
用紙名 | サイ(四六判) | 厚み | 実際の流れ目 |
OKトップコート+ 110kg |
788×1091㎜ |
0.10㎜ |
タテ目(788と垂直) |
ニューユポFGS#110 |
788×1091㎜ |
0.11㎜ |
ヨコ目(1091と垂直) ←⚠️要注意! |
👉 つまり、同じ「四六判」でも、
普通紙(OKトップコート)=T目でもユポ=Y目 なんです!
📌 ユポの“Y目”=普通紙の“ヨコ目”という理解が必要!
しかも、ユポはこのY目の1種類しか存在しません。
流れ目に逆らって折ったり綴じたりすると…
というような、致命的なトラブルにつながります⚠
通常のユポ(四六判 788×1091)は「Y目」=B5天地に対して横方向の流れ目。
そのため、B5仕上がりサイズでは逆目になってしまうんです。
✅そんなときは「四六半裁判(546×788)」という、特別なサイズのユポを選びましょう!
このサイズは、B5仕上がりに対して“タテ目(T目)”になるよう設計されており、
B5冊子でも正しい流れ目で美しく製本できます✨
ユポで冊子を作るとき、「表紙は一般紙、本文はユポ」という構成は一見便利そうに見えますが、これは製本現場ではNGパターンとして知られています⚠️
当社でも過去に実際トラブルがありました。完成直後は大丈夫そうに見えても、時間が経つと本文と表紙がぽろぽろと剥がれてしまうという事態に……💥
その理由は以下の通りです:
一般紙の油性インキ成分が、ユポに転写・干渉し、想定外の剥がれや糊浮きを引き起こします。
糊(特にEVA糊)での密着性が、一般紙 × ユポの異素材同士では非常に不安定になります。
📌よくある失敗例:
「本文はニューユポFGS、表紙はアートポスト」という組み合わせ
→ これ、くっつかない&剥がれる可能性大!
✅ ユポの冊子をつくるときは、ユポ同士で仕上げるのが鉄則!
表紙も本文も、すべて同一グレード or ユポ素材内で統一すること。
表紙に使う場合は、ニューユポFGSの厚手タイプ(例:0.25mm~0.3mm)を使えば、しっかり感・高級感も演出できますよ✨
ユポはとってもタフな素材💪
だからこそ、折り加工にはちょっとクセがあります。
💡じゃあ、たとえば32ページの冊子を作りたいときは?
📚 当社では「8P折×4台折り」で対応しています!
→ 基本は8P折。反発を抑えて、美しく仕上げるコツです。
→ 間違った流れ目では反発・ズレ・剥がれが発生。
必ず正しい目方向を確認!
→ 異素材同士は糊が効かず、製本トラブルの元。
ユポ同士でまとめるのが鉄則!
📘 この3つを守るだけで、ユポ冊子の成功率はグッと向上します✨
特殊紙でも、正しい設計・正しい材料選定ができれば、確かな品質が手に入ります!
ユポでの中綴じ、実はとっても相性バッチリ✨でも、ちょっとしたコツをおさえるだけで、仕上がりの完成度がグッと上がるんです!
ユポは反発力が強いので、これ以上のページを一気に折ろうとすると…
📌 空気が抜けずパンッと膨らんでしまうことも💦
→ 重しをのせて一晩寝かせる工程が大切です!
通常の中綴じは鉄製ホッチキス(Stitch)ですが、針金を「ステンレス製」に変更することで、水に強い“完全防水仕様”の冊子ができちゃいます☔✨
など、「濡れる環境でも長く使いたい!」というシーンにおすすめ!
ユポで無線綴じ?
できます!でも、糊の選択がめちゃくちゃ重要なんです⚠️
スバルグラフィックでは、EVA(ホットメルト)糊を使用して、ユポ冊子の無線綴じを行っています✨
この糊はユポの特性と相性がよく、やわらかくて、しっかり接着してくれる万能糊なんです!
🚫 PUR糊はユポと相性NG! → 当社では基本、採用していません!(理由はこのあと説明するね)
📌 無線綴じ製本で大事な設計ポイントはここ👇
💡ユポの反発力や空気の抜けにくさを考えて、ページ数・面付・製本設計を前工程からしっかり考えることが「ユポ成功のカギ🔑」だよ!
「え、でもPUR糊って高性能なんじゃないの?」と思われがちですが、ユポとの組み合わせには向いてません!😢
その理由は…❗PUR糊の特徴:
…なんだけど!
ユポ自体がもともと反発力が強くて、硬めの用紙。そこに硬いPUR糊を使ってしまうと…
というトラブルが起きがちなんです…。
スバルグラフィックでも、実際にテストを繰り返しましたが、
「これは納品できない…😓」というクオリティになることもあり、いまでは完全にEVA糊一択!
✔ EVA糊のやわらかさが、ユポの性質とベストマッチ!
✔ 無線綴じ=EVA糊が当社のスタンダードになっています!
ユポは、水や破れに強いだけじゃない!
印刷も製本も、しっかりとした段取りと設計があれば、美しく・タフな冊子をつくることができます✨
📌 ポイントをもう一度おさらい:
このように、「ユポだから無理…」と思われがちな冊子制作も、
お約束を守ることで、確かなクオリティに仕上げることができるんです。
MIYUが提案する、差をつけるユニークな使い方✨「印刷できる」「製本できる」だけじゃない!ユポの真の魅力は、“そこから先”にこそあるんです!
次回のブログでは、
ユポの高耐久・高機能という特性を活かした「+αの価値のつくり方」について、MIYUが熱く語ります🔥
たとえば…
などなど、これまでとは一味ちがう、ユポで「おっ!」と言わせる活用術を徹底解説!
スバルグラフィックが実際に取り組んでいる
「Uni-Voice加工」との連携や、防水+音声連動パンフなど、ちょっと未来志向の提案もお届け予定🎧📘
表面加工、折り、断裁、製本など、気をつけたいポイントをMIYUがわかりやすくまとめますので、お楽しみに〜!